すみだ水族館は館内のほとんどのエリアが暗く、ストロボが使えないので、撮影の難易度がかなり高い。
特にズームレンズでの撮影が基本のスクールフォトの撮影では、セオリー通りの撮影方法では対応することが難しい。
基本的には明るい単焦点レンズを絞り開放でシャッター速度を遅くして使うしかない。
絞り開放だと被写界深度が浅いため、1人又は面の合う複数人しか撮影することができない。
さらに、真っ暗な場所ではISO感度が高くなり、ノイズが乗ってしまう。
そのため、高感度耐性が低く、ノイズ処理の苦手なSONYの高画素機では明るい水槽の近くでしか撮影することができなかった。
そこで、今回は2400万画素のライカSLと開放F値が2.0のズミクロンで撮影に臨むことにした。
ライカはノイズの扱いが非常に上手いため、多少のノイズが出た方がむしろお洒落な絵に見えてしまうから不思議だ。
また、照明の色が頻繁に変化する水族館でも、その場の雰囲気に合うようにホワイトバランスを整えてくれるので、F値開放で高感度撮影をしても、心配する必要がない。
構図の中に1人だけ主役を作って、その1人にピントを合わせることだけに注力した。
その結果、とても雰囲気のある写真を撮ることができた。
業務委託の撮影なので園児の写真は紹介できないが、
この写真の様にとても暗い場所では、園児の雰囲気を残しつつ、生物のイメージカットも撮るようにしている。